2013年ラスト!極寒ツアラーin太刀洗

12月8日、日曜日朝7時。外に出ると自宅横の畑には霜が降りていた。

気温3〜4度だろうか?寒い朝は、昼間の気温上昇が期待出来る。

さっちょんさんとの待ち合わせ場所は「太刀洗平和記念館」に11時。予定より30分早い8時丁度に出立。

この日のために買い揃えた、ウインターグローブ、ジャケット、オーバーパンツの慣らしは済ませていた。

身体上部、足大腿部の寒さは防げている。それでも手や靴の中の足は少し冷たさを感じていた。

念のため貼った脚用のホッカイロは、温もりを感じ無い><

これ以上どうしろと・・・。これで寒ければ後は気合で行くしかないのだ!

目的地の太刀洗平和記念館はナビで110km。下道なら約3時間と言うところか。

途中2回休憩するとして、最初の休憩は山鹿の手前までは行きたいところだ。

しかし寒風が予定を狂わす。植木町に入ったところで尿意をもよおし(失礼)、やむなく田原坂の駐車場に逃げ込んだ。

一服すると大急ぎでバイクに乗り込む。

寒い朝はグズりがちなゴキちゃんも、気温上昇と共に軽快なパルスを奏で始めた。

もう寒くないぞ^^3号線に復帰し、右手に朝日を浴びながら北上を続けた。

2度目の休憩は県北の道の駅へ逃げ込む。10時前だけど沢山の観光客がひっきりなしに出入りする。

缶コーヒーを1缶開けて、いよいよ福岡県へ突入だ。

県境の峠付近は前に車が無く軽快に進む。どこにでもあるような田園と小川の風景。

白い霜に朝日があたりキラキラと輝いた。川面から水蒸気が上がり薄い霧も出ている。

何気ない風景がとても貴重なものに思えて、キョロキョロしながら旅路を行く。

久留米市外に近づくと車の通行料が増えてきた。たまらず県道の抜け道に逃げ込み、ナビの音声を頼りに進んだ。

筑後川を越えると太刀洗は近い。広大な筑後平野の平坦な道を快走する。

10時55分、予定通り太刀洗平和記念館に到着した。

さっちょんさんはまだ到着されていないようだ。一服しながら到着を待った。

程なく国道にソロライダーが現れた。「バリウスU」青いボディが太陽に輝いてる。「もしかしてあれがさっちょんさん・・・」

想像する間もなく駐車場に滑り込んできた。「間違いない」^^

「ご無沙汰していま〜す」!!

「あれ?班長さんお一人ですか」、、

「はい、一人です」^^

そんな感じで今年の春以来の再開。近況報告や新しいバイクの話題など話は尽きない。

そして秘密のバイクはカワサキバリオスU!ZXR譲りの前傾したシリンダーヘッドを持つ水冷4気等エンジンはストレス無く1万回転を振り切るクオータースポーツだ。

スズキにもOEM供給した「GSX250FX」ってのもありましたね。

だんご的には、タンクのエンブレムはお馬さんに「BALIUSU」よりも「SUZUKI」が良かったとゴネようかな、なんて^^

程度の良い中古車で、前オーナーは女性だったとか。それを想像しながら(何を^^)「昇天しながら走っている」というさっちょんさんにはウケましたよ〜^^

昇天のポーズ、「ヤーーーー!」

さあさあ、立ち話もなんなのでせっかくの記念館をサラッと見学しましょう!

ここは2度目のだんご。ゼロ戦以外のものは撮影禁止となっている。

昔は九州に飛行機を製造している会社があり、ミニチュアモデルが置かれている。

「ここでは爆弾や魚雷も作られていました」とさっちょんさん。

 

太刀洗周辺は戦時中は重要な空軍の施設だった。その辺の詳しいことは「プチ旅行!筑後川流域の旅 12年5月10日」でも触れているのでここでは割愛するが、

そんな大きな軍事遺産が跡形も無く消え、歴史からも消え去ろうとしているところに一抹の寂しさを感じている。

地元の人は悲惨な過去を消し去って、新しいものに、近代的なものに生まれ変えることが復興だと信じて疑わないのだろうか・・・。

その時代に生きていないだんごがとやかく言えることではない。だけど、過去を伝え続ける事も未来への軌道の道しるべになりはしないだろうか。

今こうして記念館が出来、語り続けられようとしている事が遅まきながらも良い事だよなと思ったりした。

記念館を出ると時刻は12時半を廻っていた。食べログでチェックしていた久留米ラーメン屋は道の対面にある。歩いてラーメン屋に向かった。

さっちょんさんは血圧を気にしつつ「スペシャルラーメン」を、だんごはチャーシュー定食をオーダーする。

 

濃厚なとんこつ匂が食欲をそそる。熊本県民にはさらっとしすぎて麺も細い感じだが、これはこれで美味い!

さっちょんさんも替え玉とライスを追加注文し、血圧の事など何処かに吹き飛んだようにガッツリ頂いたようです^^

お腹も満たしたところでそのまま歩いて「太刀洗駅」へ向かう。

駅舎とカフェの上に乗っかった飛行機は、どんな経緯でここに来たのだろうか?個人の物、町の物??なんて詮索をしながら歩いた。

半径100mほどの範囲内で、平和記念館とラーメン屋、駅を堪能していると時刻は13時半を廻っていた。少し長く居過ぎたようだ。
「そろそろ走りたい!」
話は尽きないが日田へ向けてツーリング出発だ。

国道500号線を甘木市まで行き、県道8号線を挟み国道386号線へ右折。筑後川沿いを源流方面へ遡って行く。
後で解った事だが、さっちょんさんのバイク歴は長く、このバイクも15台目のバイクだそうだ。

かなりのベテランライダーのはずだが我々のようなイケイケ走りとは異なり、交差点で右左折の度に先導する私と離れてしまう。慎重派なのだろう。
自然だんごもペースを落とし、休日の国道の混雑も相まってゆっくりと日田市までの旅が続いた。

ウインターウエアに身を包んだだんごは、日中は汗ばむほど暑かったが、ここにきてやっと適温ぐらいに温度が下がり始めた。この先はまた寒さを感じるんだろうね・・・。

15時ぐらいに、日田温泉街へ到着した。一服しながらバイク談義に終わり無く華が咲いた。

さっちょんさんのマシンガントークはどこまでも続きそうだったが、しかしここでタイムリミットだ。

さっちょんさんを中津市へ向かう国道212号線、日田IC近くまで送り、そこでお別れした。

人それぞれにバイクへのアプローチは違う。バイクに乗る事、旅する事をこよなく愛するだんご。さっちょんさんはまた違うかも知れない。
バイクの為に引っ越しし、盗難防止の為にロックやコンテナをバイクに張り巡らせ、土嚢で固定までしてしまうというさっちょんさん。
バイクが好きだと言う思いが一致しているおり、その為には努力を惜しまない。
一見「バカ」がつくようなひたむきさ。そんなバイクへの思いを知った事が今回一番嬉しい瞬間だった。

「安全運転で」、「また会いましょう」

だんごは進路を南にとり、日田市から上津江村方面へ向かった。
帰路は約100km。下り車線は車が少なく、軽快に走行を続けた。上津江村の道の駅で一度だけ一服。

夕闇が迫り気温は下がり始めた。おまけに山間部の走行が続いている。冬は寒い。でも走りたい。では、どうやって快適に走るか?
そんな事をここ最近ずっと考えていて、到達したのが防寒フル装備だった。これで積雪や凍結以外は走れるはずだ。

2013年のK4Cシーンはこれで最後になるだろう。最後がソロツーだったのは予定や都合が悪かった人もいるが、大きな原因は寒さじゃないだろうか。
「寒いから不参加なんて準備不足」、
「気合が足りない」と思ったりしたが、「そこまでして走らなくていいです」
と言う意見があっても確かにそれは否定出来ない。人それぞれバイクへのアプローチは違うのだ。

う〜ん・・・。そんな事を考えながら峠を下り熊本市内へ降り立つと、まるで気温の境界線があるように4、5度温度が暖かい気がした。
「うん、やっぱり山は寒いんだね」

一人納得しながら残り少ない距離を慈しむようにゴキちゃんを走らせた。

沢山の人と、今年1年間無事にバイクを楽しめた事を感謝します。

また来年〜♪

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