13'K4C Round4ジジラストランin椎矢林道
2013年3月23日(土)
1995年式スズキ エスクードTD01W Gリミテッド
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ついにこの日がやってきた。「ジジラストラン」。足かけ5年目の今日、最後のクロスカントリーへ向かう。
今日はSouの土曜保育をキャンセルして、チャイルドシートに乗せ込んだ。しばらくクロカンから離れるので、ジジでの最初で最後のクロカンに付き合わせたのだ。
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 いつもの待ち合わせ場所に着くと、珍しく時間内に全員が揃った。ジジラストランに、ニケさん、ピエール、ろくさん、セブン君とだんご親子の総勢6名は、まず昼食の買い出しを行った。
今日の舞台は、ジジで一度も越える事が出来なかった九州一長い「椎矢林道」だ。旧矢部町(現:山都町)から宮崎県椎葉村まで抜ける全工程37kmの未舗装区間だが、査定が終わったジジで無茶は躊躇われるので、工程三分の一区間の広河原までのピストン走行とした。
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ジジを先頭に、ニケさんの銀FIS、ピエールのエクストレイルの3台で美里町を目指す。
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沿道は桜や桃が満開だ。春爛漫と言いたいところだが、薄い雲がかかり快晴とはいかない。雨が降らないだけましか。
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国道218号線万坂越え手前を右折し、平家の落ち人伝説が残る内大臣峡へ。狭い県道からさらに右下の緑川ダム上流に掛かる内大臣橋を渡る。橋を渡ったところでいよいよ椎矢林道の入り口だ。
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林道序盤はストレート区間が続く。前日の雨であちこちに水溜りが出来ている。
初代エスクードは前輪の跳ね上げる水しぶきがフロントガラスを襲う。泥水が容赦なく跳ね上がり、ボンネットからガラスまで視界を奪う。
 後部座席ですやすや眠っていたSouもいつの間にか目を覚ましていた。これだけ揺れたら嫌でも起きるか^^
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ストレート区間が終わると、杉林のうっそうとした森を抜け、左はるか下に刻まれていた内大臣川の源流が車道と同じ位置に並走する。
チッソの発電所を抜けると廃屋や作業小屋、電信柱がところどころに見える。
昭和30年代ぐらいにはここは林業の一大産地で、3000人ほどの作業者が暮らし、小学校もあったらしい。
ここからトロッコ列車で甲佐町まで杉を運びだしていたのだ。今は当時の栄華を記すものはトロッコ軌道跡ぐらいしか無いが苔むした石灰岩の石棚がいい感じに風化している。
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途中若い鹿が二頭林道を歩いていた。ハート型の白いお尻が山の斜面を駆け上って行く。Souに声をかけても気付かないよね^^;
路面には何か所も土砂崩れした跡が見え、林道を維持する大変さが伺い知れる。こうして管理してあるからこそ楽しめるってもんだ。ありがたく走行し高度を上げた。
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三差路の分岐を右手に取り、さらに斜度が増す。内大臣川源流が右手に並走すると広河原だ。その名の通り、林道間にぽっかり広がった大きな河原で、キャンプには良い場所だ。
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河原に車を止めると、時間は丁度お昼。すぐに昼食の準備に取り掛かる。
だんごはSouの子守に翻弄され、食事の手伝いが出来ない><ゴメン
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炭を起こす。高原を抜ける風は冷たくて炭火のぬくもりが嬉しい。バーベキューを囲み、ノンアルコールビールで乾杯だ。
だんごはSouを追い掛け右往左往してなかなか食事にありつけない。Souも食べるより石投げの方が楽しいらしく、石を繰り返し川に投げ込んだ。
それでも時よりみんなにSouを任せて肉に食らいつく。外で食べると美味しいな^^
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広河原から南前方に熊本県最高峰の「国見岳」(1739m)が鎮座する。その尾根沿いには椎矢峠(1460m)が走り山腹に蛇のようにくねる林道が仰ぎ見られる。
この5年間一度もあそこを越える事が出来なかった。2005年9月の台風14号直撃で大きく破壊された林道は、修復しても次から次へ別の場所が土砂崩れ、崩壊を繰り返し、8年経ったいまでも「全面開通」を宣言するに至らない。
「峠まで行きたい」、そんな衝動に駆られた。でも売り物のジジだし、Souもいて危険は避けなければいけない。
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そんな葛藤の中、時は過ぎてそろそろ帰り自宅だ。帰る前にジジの写真を撮ろうと軽く走りまわる。
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そして最後にみんなで集合写真を撮った。有難う、そしてお疲れ様。
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下りは2WDでゆっくり走った。これが最後だしね。Souは後部座席ですやすやと眠り始めた。いつか大きくなった時、この時の情景を話せたら良いな^^
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緑川の河川敷にくると早咲きの桜の花びらが散り舞っていた。天気も持ち直しぽかぽかと暖かい。
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春は別れの季節。辛い別れでも春の華やかで明るい雰囲気が心を沈ませる事無くポジティブに光を差してくれる。
次の旅は何時だろう?どんな車だろうか?リベンジ椎矢峠!
 そう心待ちにして、街に降りて行った。

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