K4Cラウンド2、冬空の天草「観海アルプス」を歩いた。「観海アルプスとは、松島町から姫戸町、竜ケ岳町へと連なる高舞登山、金毘羅山、蕗岳、鋸岳、中岳、白嶽、鹿見岳、念珠岳、竜ケ岳等の連山の総称で不知火海に面してそそり立つ偉容を誇っている所です」(二弁当峠に立てられた案内板により)。
朝8時、ニケさん、ピエール、茜色セブン君が集まり、4人で天草松島を目指す。天草五橋を渡り、松島の繁華街(?)を抜けたところで左折。狭い峠道を数キロで牟田峠登山口に到着した。
九州自然歩道に戻り白岳方面へ向かう。この道はたくさんの人が歩いたのだろう踏み固められ歩きやすい。
・
小さな沢が見えるころに三差路に付きあたる。右は鋸岳、左は中岳から白岳、まっすぐ行くと熊本では珍しい湿原地帯が現れる。まともな川が無い天草の低い山中に湿原があるなんてちょっと感激!
・
真っ直ぐに木道を歩く。この時期花の姿は見られないが、ウエットな空気が心地よい。湿原は全長300mぐらいあるだろうか、奥に行くほど広がっているが、なんと真横にキャンプ場の管理棟が鎮座している><自然な風景の中に建造物はちょっと残念。
キャンプ場があると言う事は、車道もそこまで伸びている。でも考え方を変えると、キャンプに来たついでに簡単に自然を満喫出来ると思えば良いか。
今までだんごも知らなかったぐらいだから、出来ればマイナースポットとしてこれからも変わらないでいて欲しい。
・
湿原が終わる頃、右に鋸岳の分岐を見て左折。階段を登り10分もかからないだろう本日2山目「鋸岳」の山頂だ。
山頂を記す小さな標識と東屋がある。目の前に次郎丸岳から雲仙普賢岳方面の展望が広がるが今日はちょっと雲が多く見えない。
・
軽く休憩し分岐まで戻る。次に矢岳へ向かう。途中「不動の滝」の看板を見て、寄り道しよう^^
急な崖を少し降りると、一枚岩の滝が見える。水量は少ないが水は澄んでいる。湿原から湧いてきた水だろう。滝上部に不動尊が祀られ暖かい時期には嬉しい清涼感だ。
九州自然歩道に復帰。すぐに舗装道に出会い、まっすぐ矢岳神社へ向かう。この裏手が「矢岳巨石群」ストーンサークルだ。知れっとカメラにポーズをとるニケさん。
うっそうとした森を行くと「白嶽ドルメン」の標識がある。右へ行くとすぐに巨石が現れた。長さ13m幅6m厚さ1.5mの天井石を2m幅の階段状の礎石を中心に五つの支石で支えているらしい。
岩の上部からは二弁当峠を挟んで念珠岳の展望が良い^^
| 12時廻った。昼食にしよう! |
・ ベンチに腰掛けて昼食を作る。作るってお湯沸かすだけなのだ^^時より日差しが差し込むが風が冷たい。こんな状況を見越して、だんごはニューアイテムを容易した。
100均で買ったガスレンジカバーだ。これでコンロを覆うと風の影響を受けにくい!若干お湯が早く沸いた気がする^^
・
お腹も満たし、パワースポットでパワーも貰って勇気100倍!さあ登山再開だ。早速急な階段が続く。尾根に上がると松の木と岩の配置が箱庭みたいで綺麗だ。遠く山頂にはこの日初めての登山者が見える。
13時20分、さあ「矢岳」の山頂だ!と思ったら、「白嶽」山頂だった!「矢岳はどこ」??
・
1山損した感じだがとりあえず本日のメイン白嶽の山頂を楽しもう^^眼下に不知火海と遠く八代市方面が見渡せ、まさに観海アルプスの名に恥じない最高の展望だ。天気が悪いのが残念><茜色セブン君は頭からすっぽりニット帽を被って暖かそう(ちょっとウケる^^)
・
360度の展望をゆっくり堪能してここから折り返しの帰路に付く。長い階段を降りると団体さんが登ってきた。中高年の元気なおじさん、おばさんが20名ほどいるだろうか?長い階段に疲れもみせず元気だ。あんな歳のとり方は良いね^^
・
キャンプ場の常設テントが見えると道は二股に分かれる。本日4山目、最後の「中岳」に向かい右に進路をとる。相変わらずのアップダウンが続くが、このあたりも松の木や岩の配置が良く、目の保養で疲れを感じない。
「このあたりに中岳があるはずだけど・・・」。「中岳」だろうと立ち寄った展望台には標識が無い。山頂が特定出来ないまま湿原の入り口にあった三差路へ降りてきてしまった。
ちょっと心残りだが、確実に通ったと言う事で登山履歴に加えても良いだろう^^(後日ネットで調べるとやはり山頂の案内は無いらしい)
・
三差路を牟田峠方面へ右折し、往路を逆からたどる。全体的にくだりがメインになるが、たまに現れる登りは往復9kmちょっと歩いた足には堪える。普段は会話が弾む下山時も、登り坂に差しかかると言葉が途切れ黙々と歩いた。
天草特有のシダや松が、九州のよくある雑木林に変わると牟田峠は近い。往復5時間の工程はもうすぐ終了だ。
・
だんごはとても得をした気がしていた。天草と言えば海とキリシタン文化、海産物ばかりだったが、こんな楽しい山塊があったなんて!
整備され歩きやすい登山道。山の狭間に美しい湿原。一枚岩の滝や、ストーンサークル。展望は不知火海から有明海に及び見飽きる事が無い。低山だけど気軽に登山の魅力を詰め込んだ観海アルプス。その名に恥じない海のアルプスだ。いつか全工程27kmを踏破してみたいものだ。
・
牟田峠に降りると日が陰り気温が下がり始めてきた。温泉に入って今日の疲れを癒そう。ニケさんが運転する銀FISはUターンし峠を降りて行った。