2010年夏締めくくり!伯耆富士 大山登山 part2

 早朝5時、辺りはまだ暗い。気が昂ぶっているせいだろうか、目覚ましより先に目を覚ました。ゆっくりと支度をし、出発時間を待った。

 ホテルの1階ロビーに待ち合わせ時間通り集まった。「よく寝れましたか?」。挨拶もそこそこにチェックアウトを済ませ、外に出た。眩しい日差しが差し込み、今日の暑さを予感させた。「じゃあ、ぼちぼち行きましょうか」!

 ホテルから登山口の大山寺まで一本道だ。車は標高を上げ、標高800m近い駐車場に到着した。だが、もうすでに満車><スキー場の駐車場に移動し、登山準備を開始する。

早朝7時 夏山は暑さを避けるため皆朝が早い!

 登山靴の紐を丹念に締め上げ、リュックの中身を点検する。地図、食料、水、忘れ物はないか?帽子をかぶり、タオルを首に巻く。ストックの高さを入念に合わせた。これからの長丁場、準備に不備があってはいけない。女性なら日焼け対策も必要だ。

 皆準備が整い登山口まで移動。S君だけストックを持っていないので、急遽登山口横のモンベルを覗いていくと言う。外で待っていると、嬉しそうに「このストック、中にサスペンションが入って衝撃を吸収するんです」とS君。メカ好きだけに良い買い物だったね^^

 準備OK、午前7時半「夏道コース」より登山開始!!

修験道の名残か、整った階段を行く

 いきなりの息もつかせぬ急登に、息があえぐ。男子組みは久しぶりの登山。なまった身体が悲鳴をあげる><;

 重文の阿弥陀堂を右手に過ぎると、本格的な登山道となる。道幅は広く整備されているが、一歩の歩幅が広かったり、段差が高かったりと気は抜けない。足元ばかり気になるところだが・・・

視界を上にすると、美しいブナ林に心が休まる

 だが、いかんせん平坦なところが無い。沢山の登山者があふれ、自然と競争心理が働き無理を起こしやすい。中JIさんは、昨夜遅くまで寝付けなかったらしい(だんごは熟睡でした^^)。顔が赤くなり、笑みが見える。普段ポーカーフェイスの中JIさんが笑っている時は、相当の重症と見た!!頻繁に休みを入れながら、中JIさんのペースで歩く。

 急登と、森林の閉塞感に苦しくなるころ、樹木の遮りが取り払われた。

目指す大山の北斜面が見えた!!

 6合目山小屋まで1時間半、ほぼ予定通りに到着した。ここでしばし休憩。顔が塩噴いているぜ><;

汗で濡れた衣類を直射日光が乾かしてくれる

 南西面の視界が開け、米子市内から日本海、遠く隠岐島まで見える。

絶景かな、絶景かな

 何時もより幾分多い水分を補給して再出発!相変わらず急斜面が続き、顔なじみになった登山者と何度と無く抜きつ抜かれつを繰り返す。

 全域でよく整備されている道だが、登山道の崩壊防止だろうが、歩道に金網や鉄柱が多く足を取られる。飛び出した鉄柱を見ると、転びたくないなぁ・・・。

目指す山頂が見えてきた♪

 8合目付近で、辺りの潅木が低くなり石室の分岐と合流する。ここからは高さ1メートル程度の木道を行く。擦り切れた木道は、地味に傾斜があり結構辛い><しかし、辺りを見渡すとここでしか見られないダイセンキャラボクや、お花畑が目を楽しませてくれる。

この高度感!最高

 次第に山頂山小屋が見え、その先に登山者の歓声が聞こえた。

後一息!頑張るぞー

 10時30分。コースガイド通り約3時間で山頂に至った。山頂は南北に長く、360度の展望だ。だが、北東方面から雲が頻繁に立ち上り、大山一高い剣ヶ峰方面の視界が開けない。しばらくカメラを構えるが、その姿は見えない。

 仕方なく、順番待ちで山頂の写真を撮って貰い、昼食を採りに山小屋まで降りた。残念><

やった!やっと着いたぞ!!「ヤッホー」♪

 思い思いに腰掛け、おにぎりを頬張る。山で食べる飯は最高だね♪食事と風景をひとしきり楽しんで、帰りは石室ルートで分岐まで降る。11時20分、出発!

 眼下に日本海の絶景を眺めながら木道の道を行く。両脇には夏の花が咲き涼風が頬を撫でる。

風景に見とれて、転びそうになるよ><

大山の夏の花

 分岐までは、登山者も少なく快適な空中散歩を楽しんだ。夏道登山道に復帰すると、韓国からのツアー客がひっきりなしに登ってくる。山中では登り優先。せまい道では、脇に止まってやり過ごすのだが、行列が止まらない。さすが日本百名山!普段九州山地の人に会うことが稀な山域を歩いているだんごは、閉口気味で待つ。

ゆっくり風景を眺めて待つか^^

 5合目の分岐で、たまらず行者ルートに逃げ込む。遠回りだが、せっかく来たのだから色んなルートを楽しまないとね!ここからは、美しいブナの森を急降下だ。

膝が笑ってますが(><

 階段をひたすら降り、「登りをこっちにしなくて良かったぁ」としみじみ思う。でも、このルートは人も少なく、軽快に歩けるのは良いね!

日本一古い山とも言われる大山 そのおいたち

  元谷大堰堤を横切り、大神山神社へ向かう杉並木を行く。この山では、軽装、普段着、サンダル履きの人などよく見かける。山慣れた我々でも苦労するのに、あれで登れるのだろうか?

アルプスを思わせるこの風景!

 巨大な杉が見えてくると、大神山神社の裏手に飛び出した。飾り気の無い木造の奥の院は、それだけに渋く風格がある。

朴訥として良いねぇ^^

 歩き疲れた我らは、神社の脇に腰掛けて詣でていると、「そこに座らないで」と注意を受けた。すんまっせん><

大神山とは、大山の古名だそうな

 そそくさと参道を降る。日本一長い、自然石の参道は歴史を感じさせ、いつかカミさんとゆっくり来たいなぁと思った。

 長い参道が終わると、左手に大山寺が見えた。そびえ立つ階段に、「登りますか」?の回答は全員一致で「NO」^^ふらふらとお土産屋を物色しながら、駐車場に到着した。「お疲れ様です」。肉体は疲れ果てているが、達成感と満足感で気力は充実している。とりあえず汗を流しましょうと、米子一の温泉地、「皆生温泉」へ出発した。

 米子市内へ向け30分程度走ると、白砂と弓なりな海岸線が美しい、皆生温泉街だ。一番大きそうなホテルで、日帰り入浴のノボリを発見!女子チームとは1時間後に待ち合わせて、のれんをくぐった。

 大浴場は広く、幾つもの浴槽が並ぶ。中でも大きな樽の風呂と、2階の展望風呂から見える、海岸が美しい。お湯は海沿いのせいか若干塩辛く、温度は適温だ。体中の汗と、筋肉のコリをほぐす。たまらんねぇ!

 我ら三人はまとまりが無いのだろう。この風呂でもバラバラに浸かり、バラバラに湯から上がった。だが意外と共通点が多い。全員メガネだし、携帯はau!たまたまか^^

 午後4時、明日まで休みを取っていた男子チームは、出雲大社に寄って帰る予定だが、明日が仕事のTさんは、もう帰宅時間だ。同乗者のYさんとも、ここでお別れとなった。昨日、今日とお疲れ様でした。また、お世話になりました。無事帰宅出来る事を祈って、我らは一路西へ進路を取った。

 中JIさんの運転で、米子道を出雲市へ向かう。車窓からさっきまで居た大山が見える。急登の連続、溢れ返る登山者・・・。名山とは疲れるものだね。下から眺めているぶんには良い山だが。

 高速に乗り、右手に中海、宍道湖を眺めながら出雲市に着いた。ナビの示すとおり出雲大社へ向う。

午後6時、ほとんど人が居ないし、店も閉店している

 出雲大社の表参道。さすがに広くて立派なものだ!!

くすんだ心も、綺麗になれそう!

 名物の日本一大きなしめ縄に、小銭を投げ込む。引き締まった縄に、なかなか刺さらない。それどころか、刺さった小銭が落ちてくる始末><悪銭苦闘して、何とか小銭を縄に刺し、お参りを済ませた。

しっとりと落ち着いていて、ここにずっと居たい気分だよ!

 ここでお土産でもと思っていたが、周辺のお店は飲食店以外閉店している。仕方ない、長い道のりを熊本まで帰りますか!

 ナビで帰路を検索する。熊本まで約540km、到着予告時間は、深夜12時を廻っている。午後6時半、高速道路が苦手だと言う東君がハンドルを握り、出発!!

 国道9号線を西へ、日本海を眺めながら太田市に向かう。

知らない道は楽しい♪

 ナビは太田市から山沿いのルートで、高速道路「浜田道」瑞穂ICから、中国道、九州道を示している。後部座席に座っただんごは、いつしかウトウトと眠りについた。

 ここ辺で、この長い物語も終わりにしたかったところだが、その後信じられないアクシデントに遭遇した!

 午後8時半、瑞穂ICから浜田道に入った。約2時間ハンドルを握っているS君。最初のSAで、交代しようかと思った矢先だ。対面通行の高速を加速している時、突然S君が「有り得ん○×※・・・」!?と叫んだ。その瞬間急制動と、「ドン」と言う衝撃!?「な・なんだ」・・・。

 道路脇から横断してきたイノシシと衝突したのだった!!「ま・ま・まじで」・・・。。。車を路肩に寄せ、車道に降りる。後方にはバタバタと虫の息のイノシシが横たわっていた><「車の損傷は」!前方に廻る。右タイヤハウスの内張りと、バンパー内部のエアインテークボックスが転がっている。フォグランプは何処にも見当たらず穴だけ開き、バンパーは右側がボッコリ凹み、脱落している。

 すぐ横を車が唸りをあげて走る。ここは危険だ。とりあえず応急処置として、バンパーをテープで固定し、内張りと、エアインテークボックスはラゲッジルームに放り込む。だんごがハンドルを握り、次のSAまで行って再度処置をしよう。

 車を出すと、「バリバリバリ」と右タイヤ付近から異音が!たまらず広いエスケープゾーンに逃げ込み車を降りた。バンパー下のリップスポイラーの固定が吹っ飛び、風圧でタイヤに巻き込むらしい><スポイラーの固定穴に登山靴の靴紐を通し、フォグランプの穴に吊り上げ締め上げた。バンパーの凹みも手で修正すると右フェンダーとバンパーのチリが合った。「よし、これで何とか走れそうだ」。

 しばらくは様子見で走る。少しずつペースを上げ、中国道に合流。午後9時半、安佐SAで遅い夕食を食べた。旅の最後で強烈なオチがあったものの高速での事故、もっと酷い惨事も想像出来ただけに、これも出雲大社のご加護かとむりやり納得させる我ら三人だった。

さあ!後400km弱、ぼちぼち帰りますか^^

PS その後、深夜3時無事家にたどり着きました(^^¥走行距離1300km。今日9月3日、中JIさんの白エスクは無事修理を終え戻ってきた。保険も使えたようだし、ともかく一安心。長旅がクセになりそうな我ら^^次も行くぜぃ!「ヤッホー」♪

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